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今月の観察会

2025年7月13日(日) 「寄り道の生物学」

今日は東公民館での座学です。

 
今月は前田先生をお招きして生物学の講義をしていただきました。先生は環境庁環境カウンセラーとして環境調査、指導者対象の講座、子供たち対象の観察会を行うなど、様々な方面で活躍されています。また野生生物を調査研究する会で出版している冊子の編集にも携わっておられます。
さて今日の講座の題目は「寄り道の生物学」一体どんな寄り道をするのでしょうか、ちょっとワクワクしますね。
これは先生が子供たちに植物の葉の役割や付き方を教えたるためのものです。発泡スチロールを茎に見立て、針金の付いた葉を刺していき葉の付き方を確認。葉序(葉の付き方)には互生、対生、十字対生、輪生、などがあります。右のアカネの葉は同じところから4枚出ていて輪生に見えますが2枚が本当の葉、2枚が葉間托葉で偽輪生だそうです。
 こちらのヤエムグラも葉は6枚出ていますが実際の葉は2枚で残りは托葉が大きくなったもので偽輪生です。
アカネと言えば根っこが草木染に使われます。ムラサキという植物も同様に草木染に使われますが絶滅危惧種となっています。
このアカネ・ムラサキから万葉集の額田王の歌
「あかねさす むらさきのゆき しめのゆき のもりはみずや きみがそでふる」
にお話は飛び・・・
さらに300年後の源氏物語に飛び大河ドラマの「光る君」の清少納言役のファーストサマーウイカは最初芸名は初夏(ういか)だったけれどだれも「ウイカ」と読んでくれないので「ファーストサマー」を付け加えたとか、逢瀬の場所「河原院」の映像からあんなうらぶれた寂しい場所で何で会ったんでしょうかね、とか。
「うのはなのにおう垣根に~~~」の歌の矛盾点、「ウノハナ」はにおわない、ホトトギスは体長35cm位で細いウノハナの枝に止まれるか、偲び音とあるが鳴き声は大きくうるさいetcetc。
ウノハナもホトトギスも共に夏を告げるものなので一緒に歌われることが多かったのかもしれません。(写真はカッコーです)
「令和の米騒動」(お米出回り始めましたが値段は相変わらずですね)から米と雑穀(ヒエ・アワなど)の光合成の違いのお話も。水田の雑草、ヒエやアワと米の違いですが米はC3植物、雑穀はC4植物です。

写真が小さいので良く見えませんが、左のC3植物(ヨシ)の維管束の中には葉緑素はありませんが、右のC4植物(ヒエ)は先生が指さしているい部分に葉緑素があります。
   
C4植物はCO2濃度を高める働きをする葉緑体を持っていてC3植物の何倍ものCO2濃度を保つことができ、効率よく光合成を行うことが出来るそうです。C3植物は二酸化炭素濃度が低いので、気孔をいっぱいに開きたいが高温では蒸散が盛んになり、しおれてい、C4植物は光合成が早く二酸化炭素を高濃度にでき気孔を目いっぱいに開かなくても十分な二酸化炭素を得られるので高温に強く成長も早いと言う事です。 
「べらぼう」のジョロウグモの話、
イモリのフェロモンの話
最期に歴史のおさらい

難しいお話の合間に、楽しい寄り道いっぱいの講義でした。
 

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