第2日目 11月1日(日) 済州オルレ〜オスンセンオルム登山

朝ごはん
朝8時にロビーに集合しホテルの外の「ヒュンミ食堂」に朝ごはんを食べに行く。メニューは焼魚定食。アマダイの干物を焼いたもの、玉子焼き(熱くした小さな石の鉢に入っていて、かき混ぜて熱を通して食べる)、味噌汁、韓国海苔、セリのナムル、ジャコの甘酢漬け、キムチ、ジャガイモの煮付けと盛りだくさん。キムチは白菜、タマネギ、キュウリの3種類。ありふれたメニューだけれど、どれも本当に美味しく、旅行の間に食べた食事では一番印象に残っている。ここは日本人観光客の朝ごはんの定番のお店らしく、店内は壁も天井もメッセージを書いた紙で埋め尽くされている。(もちろんほとんど日本語)今日はタップリ歩く予定なのでこれでエネルギーの補給はバッチリです。
 

済州オルレ7コースへ
食事の後、マイクロバスに乗り済州オルレ7コース出発地点へ向かう。途中で済州競馬場横を通る。ここは馬場は済州馬(チョランマル)を保護するために1990年に作られ、済州馬のレースが行われている。済州馬はフビライ・ハーンの時代に、高麗を侵略し、済州島で戦闘馬を育てたのが始まりで、土着の馬と交配しながらチョランマルになったと言われている。体は250Kgと小さく天然記念物に指定されている。韓国のことわざに「人はソウルに送れ、馬は済州に送れ」と言うのがある。「それぞれ適した環境で教育を受けさせることが大切」と言う意味だが、それほど済州島では馬の飼育が盛んだ。写真左は競馬公園入り口、右は町で見かけた、植物で作られた馬の壁画。
  

漢拏(ハルラ)山が見えた!
出発した時はどんより曇っていたが、島の南に向かうにつれて快晴になってきた。途中で韓国の最高峰である漢拏山(1950m)が見えた。この山は2007年に城山日出峰、拒文岳溶岩洞窟系とともに世界遺産に登録されている。城山日出峰、拒文岳溶岩洞窟系のひとつの万丈窟には明日行くことになっている。手前にあるのは済州島名産のミカンの畑。このミカン畑はいたるところで見受けられた。そしてもうひとつの名物?石垣。済州島は火山岩でできているので島中石だらけ。その豊富な石がありとあらゆる境界線を作るのに使われている。

済州オルレって何?

済州オルレ7コースに到着。オルレというのは「「通りから家の門に通じる狭い路地」と言う意味。済州オルレはまさに海岸線や民家の間、小道を抜けて歩くウォーキングコースで、手軽に済州島の自然の中を歩けるので人気がある。コースが初めて公開されたのは2007年と比較的新しい。その後済州島の美しい自然の中を歩くコースが次々と整備され今は12コースある。今日歩くのはウェドルゲからウォルピョンまでの14kmを7時間かけて歩く第7コース。

さあ出発
済州オルレ7コースの出発点ウェドルゲは、ドラマ「チャングムの誓い」のロケにも使われたところ。入り口に大きな看板と説明があった。さあ、歩きましょう!
  

  

  
  

  
ここが何処だか、忘れてしまったが・・・法還(ボパン)浦口?第7コースはまだ途中なのだがミス・ソンのアドバイスでウォーキングはここで終了することになった。これ以降の道は海沿いの道で同じ景色がお昼ごはん続くことと、風がとても強いのでちょっと危険ということで予定を変更して漢拏山の寄生火山のひとつオスンセン・オルムに登ることになる。 お昼は中華料理店で麺を食べる。味は・・・普通。

オスンセン・オルムに登る
「オルム」は寄生火山の意味。寄生火山は大きな火山の中腹や山麓に生じた小さな火山のこと。オスンセン・オルムにはオリモク広場にある漢拏山国立公園管理事務所(写真左)横の登山道から登る。道はきちんと整備されていて往復に約一時間と手軽なハイキングコースになっている。山に登るとがらりとお天気が変わって肌寒い。一日のうちに夏と冬を体験。ミス・ソンは健脚。解説を交えながらすたすたと登っていく。オジサン、オバサンは付いていくのに必死だった。霧で景色は見えなかったがササの葉がとてもきれいだった。
 

頂上に付きました!でも・・・ 
1169mのオスンセンオルム山頂に到着。でも霧で周りは何も見えない。とりあえず登ったという証拠写真を撮りすぐに下山。う〜、寒い!!下の管理事務所の中で漢拏山の模型などの展示品を見る。

おまけの体験、足裏マッサージそのほか

時間があるのでミス・ソンの勧めで足裏マッサージに行くことになった。一人5万ウォン(約4千円)、足裏マッサージにしてはちょっと高めだなと思ったが、エステやあかすりで有名な韓国のマッサージを体験してみたくて5名が希望。お店に入り、マッサージ用の衣服に着替え足湯で温まる。温まったところでベッドに案内されマッサージの始まり。オイルを付けて足の裏から指先までグイグイ押したり引っ張ったり。イテテ、そこ、痛い!足の裏が解放されたと思ったら今度はふくらはぎから太ももにかけてオイルをつけてマッサージ。うわっ、力強い揉み!以前肉離れを起こしたことがあるので、このマッサージでまた肉離れになるかも・・・なんて思ったりした。あと少し痛くなったらやめるように言おう・・・と思っているうちにこちらも終了、ヤレヤレ。と思ったら今度は馬乗りになって肩とひさをグイグイ押し始めた。骨盤開き?ぐっとこらえ続けたマッサージがやっと終わって首の後ろと背中、頭のツボを指圧して終了。<こってるね>といわれる。これって足裏マッサージじゃないよね???マッサージ中にいびきをかいて寝ている人がいたので不思議に思ったらその人は全身マッサージのお客さんだった。全身マッサージはとても気持ちのよいものらしい。今度ぜひ体験してみなくっちゃ。マッサージ中余りに痛かったので次の日どうなるかと思っていたら、なんと、どこも痛くなく体が軽い!ただ、翌日気分が悪くて朝食が食べられなかったものが一名いたのでやはり合う人と合わない人はいるのかも。でもこの人もミス・ソンにツボをマッサージしてもらって程なく元気になった。韓国では漢方薬が盛んに使われて、病院には余り行かず漢方・薬草を活用して病気を治すそうだ。疲れた時はツボ押し。さらにミス・ソンは月に一度は必ず家族でお互いに垢すりをすると言う。これをしないと気持ちが悪いそうだ。だからそんなに美人なの?

ところで、足裏マッサージに行かなかったメンバーは街を探検してしっかりおいしいものを見つけていた。なんとお好み焼きサンドイッチ。いったいどんな味?と言うことで一個買って分けて食べたらしいが、これが以外に美味しかったらしい。我が家のサンドイッチのレパートリーに加えられないだろうか・・・。それとスーパーで買った韓国海苔。なんとお土産店で買う十分の一値段。レジの女の子の「うちではいつもこれを食べています。美味しいですよ」の保証付き。と言うことで後ほどみんなで買いに行くことになった。

お待ちかね、アワビ尽くし!? 

晩御飯はアワビづくし。アワビのお刺身、しゃぶしゃぶ、焼き物、アワビのおかゆ、ここまではアワビ尽くしだったけどそのほかに前菜(甘エビ、キュウリ、タマネギ、クラゲ?)、お刺身、サラダ、イカの天ぷら、野菜炒め、小さいカニの甘酢(のようなもの)、貝のヒモ(のようなもの)、そしてお決まりのキムチ(キュウリ、白菜)。う〜ん、アワビ以外のものもいっぱい。できたらこの分、アワビに力を注いで欲しかったな。個人的には2日目の朝ごはんの焼き魚定食が最高だった。

薬味に生のニンニクと青唐辛子が付いてた。その唐辛子を一口かじったTさんの奥さんがあわてて吐き出して水をごくごく。ほんのちょっぴりかじってみると、わぉ、辛い〜〜〜〜。ガイドのソンさんが「そんなにからいですか?」と言ってお尻からかじって「う〜ん、こんなの辛くないですよ」と。「頭からかじってみて」と再チャレンジを促すと、頭を一口かじり顔をしかめた。「あ、これは辛いです」と一言。唐辛子はお尻より頭の方が辛いらしい、

似ているもの・違うもの

済州オルレを歩いているとママコノシリヌグイがあった。これはタデ科の植物で花はミゾソバに似て可愛いが茎や葉の裏にたくさんトゲが生えていて引っかくととても痛い。名前の由来はずばり「継子の尻拭い」で継母が継子のお尻をこれで拭いてやるという恐ろしいもの。この草の名前の由来をソンさんに説明すると「韓国にも同じような話があります!」と言う。野良仕事をしていたお嫁さんの働きが悪いのでお尻を拭くのにこの葉をお姑さんが差し出したと言う話。

お互いに笑ってしまったのが犬の鳴き声。韓国では犬は「モン・モン」と鳴くらしい。「ワンワンですよ〜」と言うとおかしいと大笑い。とうとう歩いている子供を捕まえて≪犬はなんて鳴く?≫と犬の鳴き声をまねさせていた。微妙な違いだとは思うんだけどカタカナに直して書いてみるとモンモンはやっぱりおかしい。

漢拏(ハルラ)山はローマ字の表記は「halla」でソンさんが言うのを聞いていると「ハルラ」とも「ハンナ」とも聞こえる。正確に言うと母音のない「ラ」の音。同じ音なのにそれぞれの国の言葉で表すと微妙に違ってくるのが面白い。
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