第4日目 グリーン島観光と夜行性動物観察 (9月11日) |
今日は長い一日になるぞ〜!
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今日は二つのグループに分かれて行動。NさんとMさんはシーカヤック希望。このシーカヤック体験についてはこちらをご覧ください。残りの9名は午前中はグリーン島に渡り、午後はケアンズに戻って「どきどき夜行性動物探検ツアー」に参加する予定。リーフフリートターミナルを高速艇で8:30に出発、グリーン島でグレイトバリアリーフの自然を楽しみ、また高速艇船で12:50ケアンズに戻り昼食、そして13:30より「どきどき夜行性動物探検ツアー」に参加という強行軍。ハーバーサイドホテルに帰っていては昼食を食べる時間がなくなるので、港近くのシャングリラホテルでツアーのバスにピックアップしてもらう予定。 |
高速艇に乗って
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<ハプニング:その3>
予定通りバスにピックアップしてもらいリーフフリートターミナルに送ってもらう。 グリーン島にはガイドが同行しないので自分たちでチケットを購入しなければならない。事前に代金を払ってあるので予約券をチケットに引き換えればよいのだがそれらしいものがない。JTBラウンジに電話して確認するが話がなかなか伝わらず出港の時間が迫ってくる。ようやく、もらった予定表に小さく書かれてある予約No.を言えばよいことが分かりチケット売り場に急行。時計は8:30をさしていて私たちの後ろには外人(?)の老夫婦がいるのみ。ひょっとして乗り遅れてしまうのではないかとハラハラしたが無事乗り込むことができた。 |
グリーン島に降り立つ!
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快速艇は胴体の真ん中の部分がぽっかり開いている。波頭を立てながら走る。グリーン島までは45分。行きの船ではコーヒー・紅茶が出るらしいが、私たちはずっと外にいて、飲み損なってしまった。しばらく行くと水平線に平たい島影が。あれがグリーン島か!島影はどんどん近くなるが大波が来れば波の下に隠れてしまいそうな低い島だ。島から長く突き出た桟橋に船が着いた。下船して島への橋を渡る。海の色がすばらしくきれいだ。スキューバダイビングをしている人、島の左と右には砂浜があり海水浴をしている人も見受けられた。 |
グリーン島をひとめぐり
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入り口から少し入ったところにはインフォメーション、ダイビングショップが並び、その奥にはプール、レストラン、ワニ園などがある。またホテルがあるが、外からは緑の木々の中に溶け込んでまったく分からない。リゾート施設を建設するときにも森の木の伐採が最小限になるように設計したそうだ。そういう注意を怠らないからこんなにたくさんの観光客が訪れているのに美しい自然が保たれているのだろう。入り口近くを歩いていると鳥がひょこひょこ歩いている。人が大勢いるのだが怖がる様子もなく歩き回っている。後で調べるとナンヨウクイナという飛べない鳥の仲間らしい。私たちは半日コースなのでゆっくりしている時間がない。早速グラスボトムボートに乗りに行く。この船は底が透明になっていてそこから海底のサンゴや 魚を見ることができる。ポイントで船が停止し英語と日本語の解説が入る。たくさんの魚が泳いでいるのが見える。熱帯魚のようにきれいな色ではないけれど・・・これがもう少し外に行くとそんな魚がたくさん見られるのかもしれないが。海底には巨大ナマコこもいた。操縦している男の子が船を止めてコップに入ったえさを海面にばら撒いた。すると泳いでいた大きな魚(名前は残念ながら分からない)が餌を求めて水面にバシャバシャ音を立てながら集まってきた。と、その餌を狙ってギンカモメがいっせいに舞い降りて魚と餌の取り合い。すごい迫力だった。グラスボートを降りて残りの時間で島をグルッと一回りすることにする。海岸線を歩いても30分ぐらいで一回りできてしまうかわいい島だ。さんご礁でできた島かと思ったが砂浜の中に岩がごつごつ突き出している。どうやら溶岩が固まったもののようだ。この島は火山の噴火でできたらしい。ところどころ砂浜のビーチもあってのんびり海水浴を楽しむ人もいた。途中にへリポートがあってちょうどヘリが離陸するところだった。ヘリで空からグレイトバリアリーフを楽しむこともできるらしい。海岸から森の中に続く遊歩道があったのでそちらに入ってみる。イエスズメやチュウサギ(だと思うのですが)、クロサギ、メジロ、名前の分からない鳥(くちばしの様子からミツスイの仲間かも)がいた。 |
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食事の時間は40分!
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グリーン島に名残を惜しみつつケアンズに戻る。時間は12時45分。「夜行性動物探検ツアー」のバスにピックアップしてもらうまでに45分しかない。I氏が昨日めぼしを付けて置いたレストラン、と言うかなんでもありのファーストフード店に急ぐ。そこはナイトマーケットの入り口にあり、中華やラーメン、すし、ピザなどの店が並び真ん中にたくさんのテーブル席がある。自分の好きなものを買ってきてここで食べられるようになっている。私たちは中華料理を食べることにした。バイキング形式で好きなものを取っていくのだが値段のつけ方が面白い。お皿の大きさで値段が決まっている。まず、料金を払ってその皿を受け取る。それに自分の食べたいものを盛っていくのだが、どれだけ山盛りにしようと構わない。10ドル90セントの皿をもらい、好きなものを盛っていく。結構入る。あまりたくさん入れても時間がないので食べきれるかどうか分からないのでほどほどにする。そそくさと食べてシャングリラホテルに向かう。ちょうど13:30にホテルに到着。やれやれ、間に合った!・・・がバスが来ない。I氏が連絡を取るとどうやら遅れているらしい。 |
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こんなところで同姓同名?
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<ハプニング:その4>
かなり遅れてバスが到着。昨日のツアーでも、バスがホテルに到着しても乗るはずの予定の人がロビーにいない、ということが何度かあった。ガイドの人が出たり入ったりして探しているとゆっくり奥から人が出てくる。こんな感じで何軒ものホテルを回ってピックアップしていくからだんだん遅れが大きくなっていく。かなり遅れてバスに乗り込み、次のピックアップ地点へ向かう。予約の名前をガイドの人が確認しながら「もう一人Iさんがいるね〜、同じ名前ね〜」と言う。へぇ、珍しいこともあるもんだ、海外で同じ名前の人に出会うなんて、結構変わった名前なのに。予約表を見て「Iさんもいるね(先ほどのIさんとは別人)」と言う。むむっ、待てよ、いくらなんでもそんな偶然はないだろう。両Iさんの顔に不安がよぎる。到着した日にJTBの日程表にこのツアーが載っていなかったので再予約してもらったっけ。多分ダブルブッキングだと言うことをガイドさんに伝える。しばらく携帯でやり取りをした後やはりダブルブッキングだと言うことが判明。メルキュールハーバーサイドから乗るIさんグループとシャングリラホテルから乗るIさんグループが載っていたらしい。ガイド君はチッと舌打ち。JTBもタイプミスなのか予約ミスなのかちゃんと確認を取ればよかったのに、と思う。 |
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いよいよ夜行性動物を探しに
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今日のガイドさんはアーロン、運転手はトロイと自己紹介がある。アーロンは日本にもしばらくいたことがあり、とても日本語が達者。早口で流暢にしゃべる。そしてジョークの連発。「わくわく〜」のガイドさんはとても楽しい人とインターネットにも載っていたがジョークもサービスの一環として社員教育の中にあるのかしら?と思うくらいである。「今日は300キロ走るからね、急がなくちゃ」と言って郊外の道を走りながら、「ここの制限速度は何キロだと思う〜?」とみんなに質問。そして「じゃ、あの標識を通り過ぎたら振り返ってみて」と言うのでみんないっせいに振り返ると、書かれてある数字はなんと「100」。高速道路じゃないし、車がすれ違うだけの幅はあるけどすぐ横は畑だよ。ひゃぁ〜と思っていると重ねて「ドイツのアウトバーンは制限速度がなかったね〜、で、事故がたくさん起きたので、やっぱりそれじゃだめ、と制限速度を設けたけど、それが130km。これもどうかと思うよ〜」こんな道で100kmもどうかと思うけど、車がほとんど走っていないので大丈夫なのかなぁ。途中に馬術の障碍の設備のある場所の横を通ると「お〜ここの人はきっとお金持ちね〜」広い土地があって農場も多いオーストラリアでもやっぱり馬術をやるにはお金がいる? |
ロックワラビーはほんとに小さい
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マリーバの町を通り、まずグラネット渓谷でロックワラビーの餌付けを体験。餌をもらって岩場に行くと、いるいる、カンガルーの小型版が!ここで毎日餌付けをされているからか慣れていれ餌を差し出すと寄ってきて手から食べる。時には人の腕の上に自分の手をちょこんと乗せて来る。が、これが結構痛い。鋭いつめがあるのだ。ロックワラビーの餌付けをした後はアフターヌーンティと称してジュースとケーキを頂く。もちろん、優雅なティーカップではなくプラスティックのコップだけど。ここで小さなハトを発見。普通のハトより2回りくらい小さい。かわいいのでパチパチ写真を撮っていると、ガイドのアー ロンが「あ〜、あれはどこにでもいる鳥ね」と特に興味もなさそう。ケアンズにはいたるところに鳥がいるので、ちょっとやそっとでは感激しないのかも。後で調べてみるとチョウショウバトというケアンズでは普通に見られるハトだった。少し戻って、巨大アリ塚を見学。一番大きいものは50年ぐらいたっているらしい。中にいるのはシロアリだそうだ。その蟻塚の外をはいまわっていたクロアリは肉食でシロアリを狙っているらしい。こんなに大きくはないけれどアリ塚がそこいらじゅうにある。一体ここには何匹ぐらいアリがいるの?
道の途中で木の下のほうがこげているところが何ヶ所かあった。オーストラリアでは空気が非常に乾燥しているので自然発火で山火事が起こることが多い。ユーカリの木のオイルが揮発性が高いことも山火事が起こる原因らしい。しかしこの山火事で焼け残ったユーカリから新しい芽が伸びたり、種がはじけて発芽する植物もあると言う。山火事で自然界がうまく循環しているのだ。火事で発芽した植物は、周りの木や草が焼け落ち日当たりがよく、その上燃えてできた灰は肥料になりのびのびと育つ。なんという植物の知恵!

しばらく行くと赤土の畑の中に白い鳥がたくさんいるのが見えた。「キバタン」という白オウムだ。運転手がクラクションを鳴らすと一斉に飛び立ったがまた舞い降りてくる。土の中の虫でも捕まえているんだろうか。その中に色の違うオウムが一羽と何羽かのオーストラリアクロトキが混じっていた。
途中で「The Humpy」という八百屋さんにより、フルーツの試食。ここで買ったドライフルーツがとてもおいしかった。また小さな青りんごを買った人もいたが、これもとても甘くておいしかった。
アサートンの町を通過。ここは昔中国人が入植して一時期は3万人ほどいたが、ほとんどが国に帰ってしまい、今は20人ほどとか。(アサートンの人口は約1万人)お寺の建物も残っていた。

次にヘイスティー・スワンプに行く。ここは国立公園に指定されている小さな湿地帯で野鳥がたくさん見られる。バスを降りるとセイケイが草原を歩いていた。ミニ双眼鏡を貸してもらい湖畔に作られた観察小屋から水鳥の観察。カササギガン、オーストラリアヘラサギ、セイケイ、ズグロトサカゲリなどがたくさんいた。
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カモノハシは出てくるかなぁ
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だんだん日が落ちてきた。まだ春の始めだがそんなに寒くない。長袖を用意してきたが半袖でも大丈夫なくらいだ。次はカーテン・フィグ・ツリーの見学。絞め殺しのイチジクの木と呼ばれる植物が木に寄生し、元の木が別の木に倒れ掛かり、イチジクの木がカーテン上に垂れ下がったもの。まず鳥が木の枝にフンを落としその中にあったイチジクの種が芽を出す。その木が根を幹に絡ませ締め付けながら地上へと根を伸ばしていく。根に締め付けれた親木はそのうち枯れてしまいイチジクの木だけが残る。ここの親木は隣にあった木にもたれかかり斜めになって枯れ、寄生していたイチジクの木がカーテンのように垂れ下がって残ったらしい。この木の周りをグルッと回ってからバスに乗り、さあいよいよ今日のメインイベントのカモノハシの観察地点へ。
観察地点の川に到着。川から少しはなれたところには観察後のバーベキューをするテントが設けられている。まずみんなで川岸に下りる。ガイドのアーロンより観察時の注意がある。決して大声を出さないこと、見つけても指差して騒がないこと。見つけるコツは水にもぐっているときに息を吐くから、泡が出てきているところを探す、ということだった。みんな息を詰めて水面を眺める。もう日が落ちて写真に撮るなら感度を上げてぎりぎり撮れるかな、と言う状況。だいぶ水面を眺めていたがそれらしい動きはない。そのとき、もう少し奥の方にカモノハシを探しに行っていた別のカイド君(日本人)が「いるいる、あっちにいます」と教えに来てくれた。すぐにそちらに走る。いたいた!川のなかでなにやら黒っぽくて小さなものが泳いでいる。意外と小さい。それにだいぶ薄暗くなっていたので形はよくわからなかった。 |
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川岸でバーベキューをしていると・・・
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今日の夕食はバーベキュー。アーロンや別のバスのガイドたちがコックに早替わりしてお肉を焼き始めた。スープ、ジュース、ワイン(赤・白)、カンガルーの肉とワニの肉、牛肉、ソーセージのバーベキュー、それに付け合せの野菜。ワインはなんとポリタンクのようなものに入っているのを大きなコップになみなみと注いでくれる。乾杯していると七面鳥がひょこひょこと挨拶にやってきた。デザートはビリーティーとマフィン。ビリーティーとは何?空き缶に針金を通して作った容器が「ビリー」で、これで入れる紅茶のこと。この缶はオーストラリアの人たちのアウトドアライフには欠かせないものらしい。缶に熱湯と紅茶の葉を入れてそれをぐるぐる 振り回す。すると紅茶の葉が遠心力でバケツの下に沈み、茶漉しがなくてもうまくお茶を入れられるというわけだ。ガイド君が大きな缶を振り回し始めた。もちろんフタはないが紅茶は一滴もこぼれない。こんな簡単な入れ方をした紅茶がとてもおいしかった、ちょっと意外!食事が終わる頃になってポッサムが姿を現した。食事中は決して動物に触れないようにと注意があったので終わった人からえさ(パンくず)をやりに行く。ポッサムは結構人に慣れていて、手から餌をもらってかじっている。「バンディクートがいる!」という声。にライトで照らされた方を見るとちょっと鼻の長い大きなねずみのような動物がいる。こちらはあまり慣れていず、人が近づこうとすると茂みの中に逃げて行ってしまった。ワラビーも一匹姿を現した。こちらもあまり近づいては来ない。 |
  
ポッサム バンディクート ワラビー |
南十字星を見た!
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食事の後は夜の熱帯雨林探検。一人ずつ小型の懐中電灯を貸してもらいアーロンの後に続く。とげが生えていて人の洋服に引っかかって引き止める「ちょっと待って」の木、ブーメランを作る木、木の葉と同じ色をしたカエル等など。途中で北半球と南半球では水が渦を巻く方向が反対という話になりアーロンが「だからつむじも反対ね〜」と言う言葉に即全員が「うっそ〜」。さすがにアーロンのジョークにも慣れました。アーロンは「ばれたか」と一言。
探索を終えて駐車場に向かう途中で草原で星の観察。空にはこぼれんばかりの星!それになんと天の川まで見える。日本では見えない南十字星を教えてもらった。この時期は十字が横になった形で水平線より少し上にあった。こんなにたくさんの星の中でも南十字星の形はくっきり判別できた。日本ではめったに見られないようなきれいな星空。写真にとってここで紹介したかったのだが残念ながら三脚なしでは写っていなかった。 |
眠い眠い・・・でも
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今日の行程がやっと終わり・・・ではない。メンバーのうちの数人はさらに土ボタルを見に行くのだ。だが他のメンバーは明日のためにホテルに戻る。明日は帰国の日だが、その前に朝4:30にホテルを出発してアサートン高原に向かい熱気球に乗るのだ!起床は三時半予定!! |